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マンション購入時の修繕積立金・管理費に対する注意喚起で、マンションを購入する際には修繕積立金・管理費を考慮して、返済計画を立てましょう、というものです。
この記事で問題なのは、なぜ「中古マンション」に限っているか?ということです。 築10年のマンションを購入するときの修繕積立金・管理費と、新築マンションを買ってから10年後の修繕積立金・管理費をテーマとする場合、結論はほとんど同じになるはずです。
記事にもある通り、国交省の調査では多くのマンションで修繕積立金が不足していることが指摘されています。 これには新築マンションを販売する側の思惑が強いと思います。 修繕積立金は、当初低めに設定しておいて、後々段階的に上げていく計画となっているマンションが多いです。
文中でも事例になっている国交省の調査は、将来的に修繕計画が破綻してしまうマンションが出てしまうことを懸念してのものです。
国交省が問題視するほど積立金不足のマンションが多いということになります。 反対に当初を高くして段階的に下げる計画の方がより安全な計画と言えるでしょう。 初めに高く設定しているマンションはほとんどないので、計画期間の修繕費を均一に積み立てる計画の方がより健全な修繕計画と言えます。
当初を安く設定するマンションが多いのは、「新築マンションを売りやすくしたい」というデベロッパーの意向が強いと思います。 修繕積立金・管理費が低い方が「お得」に見えるからです。
例に挙げた記事のミスリードは3つ。 一つ目はあたかも中古マンションだから修繕積立金・管理費が高いと誘導していること。これは明らかな間違いです。 文中で紹介されている「バブル期で修繕積立金・管理費合わせて月16万」の例がありますが、この事例のチョイスも恣意的です。 当然ながら、バブル期のマンションがすべて高いわけではありません。 せめて平米数や過剰設備などイレギュラーなことも紹介するべきです。
新築・中古に限らず、修繕積立金・管理費が高いマンションと安いマンションがある、というだけです。
二つ目は「古くて高くなる修繕積立金」という誘導です。 先に述べたように、古いから高いではなく、当初の計画から、後々修繕積立金が上がるように設定されているだけです。 マンションの維持保全については不透明な部分が多く、古ければ古いほど修繕費が上がり続けるという印象はやり過ぎです。 買ってから何年住むかを想定していないので、低く設定されている当初の方がお得です、と見えますが、住む期間を20年~25年と想定すると、あまり意味のない議論であることがわかります。
最後に一番危険なのが、修繕積立金・管理費は安ければお得という誘導です。これは本当に良くない。 修繕積立金・管理費には目安があって、平均的な目安から安い設定のマンションは、「安く設定している理由」があります。 そして修繕積立金・管理費が平均より安いマンションほど、後から設定額が上がって、支払いが苦しくなるリスクが高いです。 必要なのは修繕積立金・管理費が将来上がっても生活に支障が出ない資金計画であって、修繕積立金・管理費を安くしてその分、物件価格に予算を割くことではありません。
新築でも中古でも、現在時点の修繕積立金・管理費よりも、今後の計画の方が重要です。 段階的に引き上げの計画がある場合は、上がった時点でも無理のない資金計画にしておかないといけませんし、引き上げの計画がないマンションは(特に築年数が新しいほど)先行きが不透明なので注意が必要なマンションと言えるでしょう。
修繕計画がどれくらい安全なのかは、マンションを購入する上で欠かせない重要な検討材料です。本質を見落とさないように気を付けたいところです。
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